マネイロ
結婚と貯金!結婚までに必要な貯金額と貯金なしの対策法

結婚と貯金!結婚までに必要な貯金額と貯金なしの対策法

著者: 三輪 文監修: 泉田 良輔2021/01/28 (最終更新:2021/03/01)
  • #貯金
  • #結婚
  • #iDeCo
  • #NISA

1 はじめに

結婚式への参列、20代から徐々に増え始め30歳前後ではピークを迎え、「ご祝儀貧乏」なんて悩みが出てくる年頃です。

でもいざ式に参列すると・・・新婦から両親へ感謝の挨拶、親友からの温かいスピーチ、感動の瞬間は何度も訪れ、幸せな気分と笑顔で会場は満たされています。

「あー、やっぱり結婚っていいな、結婚式っていいな!」
「早く結婚したい」
「自分はどんな結婚式にしようかな」
「いつになったら結婚相手が見つかるかな」

こんなふうに同時に、様々な思いが交錯するのも、結婚式あるあるではないでしょうか。
晩婚化がすすみ、独身貴族と呼ばれるように独り身を謳歌している人もたくさんで、一昔前のように「早く結婚しなさい」と言われることも少なくなった時代になりました。

それでも「結婚」ということについてはほとんどの人が考えるテーマでもあると思っています。

そんな人生の一大イベントのひとつでもある「結婚」ですが、その前後では大きなお金が移動します。
今回は「結婚」と「貯金」をテーマに、結婚のこと、お金のこと、そしてこれからの人生にきっと役に立ってくれるであろうお金の知識についてご紹介したいと思います。

1-1 平均初婚年齢はいくつ?

さて、未婚化、晩婚化が進んでいる現在、初婚年齢はどのように変化しているでしょうか。
内閣府の「令和2年版 少子化社会対策白書 全体版(PDF版)」によると、平均初婚年齢は2018年で、夫が31.1歳、妻が29.4歳となっています。

これは1975年の統計では夫が27歳、妻が24.7歳となっていることから、晩婚化が進行していることが分かりますね。
ただし同資料の結婚に対する意識調査では、未婚者(18~34歳)のうち「いずれ結婚するつもり」と答えた方の割合では下記のような結果が出ています。

平均初婚年齢の推移グラフ

約10年ごとの結果を出してみましたが、晩婚化が進んでいる中でも「結婚」というワードはやはり時代が変わっても、誰もが意識することには変わらないようです。

無料セミナーをチェック

2 結婚直前直後の貯金額はいくらか

それでは実際に結婚を決意されたときには気になる「お金」の中でも特に「貯金」について確認してみましょう。
結婚直前の世代別の貯金額や夫婦の貯金額から、どの程度の貯金をみんなが持っているのか、公開データなどを元にみていきます。

2-1 最新の貯金事情、現実やいかに

2-1-1 結婚直前の男女の貯金事情

ゼクシィが2018年に20~40代の婚約中と既婚女性に「結婚する時に、あなたの貯蓄額はいくらでしたか?」と質問した結果が下記のようになっています。
※ゼクシィユーザーアンケート「結婚時の貯蓄はいくら? 貯蓄額100万円未満が多数!」より引用

貯蓄額(女性)
女性の貯蓄額の円グラフ

女性のボリュームゾーンは100万円から200万円未満ということが分かります。
男性の場合で見てみましょう。こちらは「結婚する時に、夫となる男性の貯蓄額はいくらでしたか?」という質問に対しての答えは下記のようになっています。

貯蓄額(男性)
男性の貯蓄額の円グラフ

男女で見ると100万円未満の割合が多く、貯金がたくさんあるというわけではなさそうです。

2-1-2 結婚直前の夫婦の平均貯金額はいくらか

最後に、リクルートのブライダル総研「ゼクシィ結婚トレンド調査2020調べ」によると、結婚直前の夫婦の平均貯金額は311.8万円という結果でした。
それでは金額別の割合はどうなるのかも確認してみましょう。

夫婦の平均貯金額の円グラフ

こうしてみると、貯金100万円から300万円未満がボリュームゾーンとなっていることが分かります。

2-1-3 世代別の貯金事情

それでは自分の貯金額が同世代と比べて、多いか少ないかも気になるところだと思います。
ここからは世代別の貯金額を金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和元年調査結果(金融資産保有世帯)」から平均値と中央値を確認してみましょう。

平均値は皆さんご存知だと思いますが、中央値というのは聞きなれない言葉かもしれません。
中央値は少ない方から並べてちょうど真ん中にくる数値であるため中央値がより実態に近くなっているといえます。この貯金額には預貯金以外に保険や有価証券も含んだ金額となっています。

さらになぜ金融資産保有世帯をみるかというと、実際には「貯金がゼロという世帯」もあり、その世帯を含んでしまうと全体の平均が下がってしまうということがあります。
したがって、今回は金融資産を持たない世帯は除いた「金融資産保有世帯」でみていきます。

2-1-3-1 20代
平均値:198万円
中央値:80万円

20代は社会生活を始め、仕事の経験を積んでいく年代であることから、収入も少なく貯金に回せるお金は少ないでしょう。
中央値でみると80万円ですが、奨学金返済など負債がある方もいらっしゃると思いますので、純粋な貯金額はもう少し少なくなるかもしれません。

2-1-3-2 30代
平均値:572万円
中央値:300万円

30代に入ると、仕事では役職がつき収入が増える方もいらっしゃるでしょう。20代に比べて平均値も中央値もぐんと上がっています。
ただし20代と同様に負債を相殺すると純粋な貯金額は個人差が出てくる年代ともいえるでしょう。

2-1-3-3 40代
平均値:972万円
中央値:375万円

平均値では1000万円近くに増えていますが、中央値では30代と75万円しか変わっていません。

不景気で収入が思ったように上がらない、就職氷河期世代であるなど生活するのがぎりぎりだという方もいらっしゃるかもしれません。また、住宅を購入し住宅ローンを組んで貯金に回すお金が少なくなったということも影響しているのかもしれません。

3 結婚までの理想の貯金額はいくらか

ここまで現実の貯金額がいくらなのか様々なデータから確認してきました。
では実際に結婚までにいくら貯金があるのが理想なのでしょうか。

一般的な結婚式の相場が350万円程、新婚旅行や指輪の準備も含めるとさらに100万円程増えるといわれます。
新居へ引っ越し新しい生活のための準備も含めると、500万円くらいあると安心です。

ただし、どんな結婚式にしたいのか、新婚旅行や指輪の理想もあるでしょうから、理想の貯金額にはかなりの個人差が出てくるともいえます。

また「2-1-1 結婚直前の男女の貯金事情」で20代・30代女性の貯金事情をご紹介しましたが、結婚を意識しても貯金はしていないという割合も多く、貯金に対しての認識の差も影響してくるでしょう。

4 結婚にかかる費用はいくらか、不足分はどうする

ここからは結婚を決めたときに、結婚前後の費用は具体的にいくらなのかを「ゼクシイ結婚トレンド調査2020調べ」からみていきたいと思います。
そしてもし不足分が出た場合、先輩たちはどのように対応していたのかも確認してみましょう。

4-1 結婚前にかかる費用

【ここでのトピック】
・結納とは
・両家顔合わせとは
・「結納」と「両家顔合わせ」どちらが多い?
・結納にかかる費用
・両家顔合わせにかかる費用

結婚が決まるとまず考えることが、「結納」をするか「両家顔合わせ」にするかです。
「結納」「両家顔合わせ」どちらにしようか悩むという方も多いでしょう。
ここではどんな違いがあり、それぞれ平均的な費用はいくらなのか確認していきましょう。

・「結納」とは

「結納」とは日本の伝統的な儀式のひとつで、結婚する両家が共同で行う婚約の儀式のことです。地域により差がありますが、形式にのっとり結納金や結納品を受け渡すことで婚約がととのうといわれます。

・「両家顔合わせ」とは

対して「両家顔合わせ」は儀式を行わず、両家が親睦を深めるための食事会のことです。結納よりもカジュアルで気楽な雰囲気になります。

・「結納」と「両家顔合わせ」どちらが多い?

ゼクシィの調査によると、「結納」と「両家顔合わせ」の実施割合や金額は下記のような結果となっています。

両家顔合わせの有無の円グラフ

現在の主流は、両家の顔合わせを選ぶ方が多いようです。
一方で結納と顔合わせを両方行う、結納を行うという方も一定数いらっしゃることから、どちらにするのかお互いの意向をよく確認しておくと良いでしょう。

・「結納にかかる費用」

続いて結納を行った場合の費用についてもみていきましょう。
食事を含めた結納式の費用は下記のような割合となっています。

結納にかかる費用(食事を含む)の円グラフ

5万円から15万円くらいで済ませる方が多いようです。
この結納にかかる費用ですが、結納金や結納品の金額は含まれていません。

では結納金や結納品の相場はどのくらいなのでしょうか。
結納金の平均は94.9万円となっています。
下記は金額ごとの割合を示したものです。

結納金の相場の円グラフ

結納金に関しては地域による差があるものの、約7割が100万円から150万円の間となっています。

さらに、結納品の平均は15.1万円となっており、金額ごとの割合は下記のようになっています。

結納品の額の円グラフ

ボリュームゾーンは5万円未満と5万円から10万円未満となっており、平均よりも低めになる方が多いことが分かります。

この結納金や結納品を受け取った側は結納返しといって、結納金の半額相当を現金や品物で返す習わしがあります。
この結納返しを現金で贈った場合の平均は38.2万円となっています。

品物で返す場合は、腕時計、スーツを贈る割合が高くなっており、平均費用は24.8万円となっています。

4-2 結婚式費用の相場

ここからは結婚式に実際どのくらい費用がかかるのかみていきましょう。
結婚式とひとくちにいっても、様々なスタイルがあり、どんな式にするかで金額は大きく異なります。
こだわればこだわるほど、オプション料金が発生し、どこを妥協するかとても悩んだという方がたくさんいます。

前項と同様に「ゼクシィ結婚トレンド調査2020調べ」から、結婚式の総額がどれほどだったか確認してみましょう。

挙式、披露宴・ウエディングパーティー総額の平均は362.3万円となっています。
また金額ごとの割合は下記のような結果です。

結婚式相場の円グラフ

平均よりも高い400万円から450万円がボリュームゾーンになっています。

貯金の項ではだいたい結婚前に持っている貯金額が平均300万円程でしたので、100万円から150万円くらい不足する計算になります。
結婚式をあげた先輩たちは不足分をどのように補っていたのでしょうか。

ぱっと思いつくのは双方の親御さんからの援助やご祝儀ではないでしょうか。
それぞれみていきましょう。

4-2-1 親からの援助相場

さて結婚式費用について親御さんや親族から援助があったと回答している方は71.3%となっており、援助総額の平均は172.1万円となっています。
では金額ごとの割合もみていきましょう。

親からの援助に関する円グラフ

100万円から300万円あたりがボリュームゾーンとなっています。

子どもが生まれると子どもの結婚費用として貯金をしておき、結婚報告をしたときに通帳を渡すというシーンが目に浮かぶようです。

4-2-2 ご祝儀相場

それではつぎにご祝儀の相場はどの程度なのか確認してみましょう。
ご祝儀の平均は227.8万円となっています。下記に金額ごとの割合もみていきましょう。

ご祝儀に関する円グラフ

こちらも式の規模や招待人数にもよりますが、平均で考えるとご祝儀でも結婚式費用の負担を軽減できそうです。
尚、カップルの自己負担額の平均は154.6万円となっており、親御さんからの援助も考えると負担は大きく減る方も多くなることが予想できます。

4-2-3 新婚旅行の工夫

結婚には新婚旅行もつきものです。
データによると新婚旅行の実施率は86.7%となっており、9割近くの方が新婚旅行を楽しんでいることが分かります。

では、新婚旅行の中身について掘り下げてみましょう。
旅行先のランキングトップは海外で77.9%となっており、ハワイやヨーロッパを選ぶ方が多いようです。

旅行日数の平均は7日で、旅行費用(お土産代を除く)平均が65.1万円となっています。
参考までに金額ごとの割合もみてみましょう。

旅行費用(お土産代を除く)に関する棒グラフ

ボリュームゾーンは100~110万円で、次いで50~60万円となっていることから、個人差が大きいことが分かります。
一昔前の新婚旅行といえば、宮崎県ブームが起こり、関東近郊では伊豆、箱根、熱海など温暖な温泉地が好まれていたようです。

もし旅行先が決まっていない場合や費用を抑えたいという場合、選択肢として海外への旅行の場合、渡航費も大きくなり移動時間もかかりますので、その分国内で贅沢をしたり、滞在日数を延ばしたりするなど、工夫して楽しむことが出来ると良いですね。

4-3 婚約指輪の相場

婚約指輪(エンゲージリング)といえば、プロポーズのときに渡されるイメージがありますね。婚約指輪に憧れがあるという方も少なくないでしょう。

現在は婚約指輪ではなくおそろいのブランドの腕時計を買うといったカップルも増えています。
では婚約指輪の相場を詳しくみていきましょう。

まずは婚約記念品有無については、74%があったと回答し、婚約記念品が婚約指輪だった割合は90.1%とほとんどが指輪を受け取っていることが分かります。
婚約指輪の費用平均は35.7万円となっています。金額ごとの割合も確認してみましょう。

婚約記念品の相場に関する円グラフ

金額の割合や相場をご紹介しましたが、世界にたった一人の相手からもらう婚約指輪ですから、いただいたものはプライスレスといえるのではないでしょうか。
また婚約指輪の返礼として、時計やスーツなどの品物(平均14.5万円)となっています。

4-4 結婚指輪の相場

つづいて結婚指輪(マリッジリング)についてもみていきましょう。
2人の絆の証となる結婚指輪については98.2%が購入したと回答しています。
素材はプラチナでシンプルなデザインを選ぶ方が多いようです。

では相場はどのくらいでしょうか。
2人分の平均は25.1万円となっていますが、デザインや素材、フルオーダーやセミオーダーなどにより金額は変わってきます。
金額ごとの割合も確認してみましょう。

結婚指輪の相場に関する円グラフ

ボリュームゾーンは20~25万円未満となっていますが、それ以上の割合も多めとなっています。
デザインについてはずっと身につけるものということもあり、シンプルなものを選ぶ方が多いようです。

4-4-1 結婚指輪~著者の場合~

さて余談ですが、著者の結婚指輪についてすこしお話させていただきます。
参考になったという方がいらしたら幸いです。

この指輪をしていると、色々な方から高そうだねと言われることが多くありました。
そういっていただけた方には「いくらに見えますか?」と質問するようにしました。

するとかえってくる金額は「20万~30万くらいかな」と答える方がほとんどです。
それは見た目というよりも結婚指輪だから、それなりに値段のするものをつけているのだという先入観から答えてくださっているんだという印象を受けました。

実は結婚指輪は2人ともこだわりが強く中々決まりませんでした。

ただ2人の意見は丈夫で、つけていて不快のないもので一致していました。

当時丈夫でアレルギーがあってもつけられると話題になっていたのが「ステンレス製」の指輪です。

とくに探したわけではなく、買い物をしていて入った雑貨屋さんで見つけたのが、ステンレスの指輪でした。
デザインが同じでサイズもお互いにピッタリのものを発見。

とりあえずこれを結婚指輪(仮)にすることにしました。
値段はなんと衝撃の1つ300円です。合計600円。

しかし、このステンレスの指輪、とっても丈夫で、結婚指輪にしておくと高見えします(冒頭でお伝えした通りですね)。
周りから褒められると変な優越感が生まれ、結局8年間同じものを身につけています。

ということで、結婚指輪は消耗品と考え、好きなものが見つかったら買うことにして、浮いたお金は新婚旅行で贅沢することにしました。

大きな声でおすすめは出来ませんが、このエピソードに賛同してくれた友人は同じようにステンレス製の結婚指輪にして、浮いたお金でお揃いの高級腕時計を購入していました。

愛のかたちが人それぞれであるように、結婚のかたちも人それぞれです。
お2人が納得し、幸せな結婚生活を送れることを祈っています。

4-5 結婚後にかかる費用

さて結婚し、新居で生活される方も多いと思います。

新居が賃貸であれば、敷金礼金と前家賃や保険等、家具家電製品の購入とまとまった金額が必要となります。

一般的には敷金礼金で家賃4ヶ月分と前家賃も合わせると5ヶ月分くらいの家賃が必要になります。
さらに家具家電製品の購入や引っ越し代金などあわせると、100万円程度準備しておくと安心です。

支払いにはクレジットカードをうまく利用するなど、なるべく負担を減らすことも大切です。

またマンションや戸建ての購入を前提とされている場合は、頭金の準備や住宅ローン利用などが考えられます。住宅ローンの場合は諸経費が発生し、内装にこだわると見積もりよりも金額が大きくなってしまうことに注意が必要です。

5 貯金なしで結婚できる、お金の増やし方

ここまで結婚前後に発生する費用についてご紹介してきました。
ただし貯金が多いかたもいらっしゃれば、貯金が少ない、もしくは貯金ゼロという方もいらっしゃると思います。

では貯金なしでは結婚出来ないかといわれれば、答えはノーです。
入籍にはお金は発生しませんので、結婚してから2人でお金を貯めて、理想の結婚式や結婚指輪を準備することも可能です。もしくは親御さんからお金を借りて結婚式を先に挙げることも出来なくはありません。

ここからは貯金なしのカップルにおすすめの貯金方法やお金の管理方法、お金の増やし方のポイントについてご紹介します。

5-1 今すぐ出来る4つの貯金術

お金を早く増やしたいと、家計を切り詰め余裕のない生活をしたり、慣れないギャンブル性の高い投資に手を出して失敗したという声をよく耳にします。

仕事もお金も同じかもしれませんが、無理はせずコツコツ真面目にお金を貯める方がお金の増え方は早いです。
夫婦共働きであれば1人よりもお金の増え方は早くなります。

まずは目標金額を決め、そこから逆算して毎月の貯金額を決めてしまいましょう。
例えば結婚資金400万円を4年間で貯めようと目標を立てたら、毎月の貯金額は約8万3000円です。ボーナスがあればボーナス月に多く入金できれば毎月の貯金額はもっと少なくなります。

焦らずじっくり貯めていきましょう。同時に収入を上げるような資格取得などの自己投資もしていくと一石二鳥です。

【4つの貯金術】
・貯金専用口座をつくる
・先取り貯金をする
・支出の把握をする
・家計簿アプリを導入する

5-1-1 貯金専用口座はマスト

目標を決めた貯金は専用の口座に入金するようにしましょう。
給与口座などと同じにしてしまうと残高が確認しにくくなり、よほど意思が強くないと引き出してしまう可能性が高いためです。

貯金が成功している方に共通するのは、「貯金専用口座」を持っていることです。
だんだん増えていく残高を見ながらモチベーションを持続させましょう。

5-1-2 効果抜群、先取り貯金

貯金は、毎月余ったお金を貯めているという方が多いようです。
これでは中々目標金額には到達出来ません。

貯金が成功している方のもうひとつの共通点は、「先取り貯金」をしていることです。
毎月の貯金額を先に決めておき、給与が入ったらすぐに貯金専用口座に入金し、残ったお金で生活するようにしておくことで、確実にお金を増やすことが出来ます。

今まで余ったお金を貯金していたという方は、これを機に先取り貯金に挑戦してみてください。成功体験は自信に繋がり、お金の管理が上手になるはずです。

5-1-3 家計の把握と節約術

さて貯金専用口座を作って先取り貯金をすると決めたら、まずは家計の把握をしてみてください。

支出の中で特に注意が必要なのは、外食費、交際費、コンビニ代です。
家賃や光熱費などの固定費は毎月いくら出ていくか分かりやすいのですが、支出がかさみやすく、つい使ってしまいやすい費用には強い意思を持って節約しましょう。

また結婚を機に保険を見直したり、通信費を見直したりすることもおすすめです。
節約も無理をすると継続出来なくなりますので、少しずつ意識を変えて習慣化してしまいましょう。

5-1-4 家計簿アプリ

家計のお金の管理で便利なのが家計簿アプリです。
ノートや家計簿帳など自分で記入するタイプはなかなか続けられないという方はぜひアプリを導入してみてください。

数ある家計簿アプリの中でも、株式会社マネーフォワードのマネーフォワードMEというアプリは銀行口座やクレジットカードと連携出来たり、証券会社、ポイントなどの情報を一度登録するだけで残高や支出の情報を自動で取り込んでくれる便利な機能が充実しており、ずぼらさんにはおすすめです。

スマホは1人1台が当たり前で、手にしている時間も多くなっていますので、続けやすいはずです。

5-2 貯金なしでも出来る資産運用術

貯金が思うように貯まらない、貯金だけでは限界があると感じている方も多いのではないでしょうか。

実は現代は一昔前とは違って、お金を預けているだけで利子がつき勝手に増えている時代ではありません。日本人は貯金好きといわれますが、それは上記のような時代があったからです。

では今はどうかといえば、預貯金では増やせません
別の方法でお金を増やすことも考えなければならない時代に突入しています。自分も働くだけでなく、お金にも働いてもらう資産運用も検討していくことがお金を増やすポイントになるということです。

ただ資産運用はよくわからない、初めてで不安があるという方も多いかと思います。
資産運用の成功のポイントは出来れば20年以上の時間をかけて、毎月決まった金額をつみたてていく積立投資で運用を続けていくことです。こうすることで「複利」の効果を得ることが出来るからです。

「複利」とは運用で出た利息分も含めて運用することで更に大きな利息を得ることです。
逆に元本にのみ利息がつくことを「単利」といいます。

例えば、100万円が手元にあったとして、年5%の利率で運用したとします。
20年後に「複利」「単利」でどのくらい差が出るかといえば、「単利」は200万円に対して「複利」は265万円です。「複利」は運用年数が長いほど尻上がりに資産が大きくなる性質があるため、運用期間が長いほど有利になるのです。

それではここからは、貯金から資産運用をはじめるときにおすすめの金融商品についてご紹介します。

5-2-1 運用性のある保険商品(保障と投資のバランスをとろう)

結婚したときに意識することのひとつに「保険」が入っているという方も多いでしょう。
では「保険」というワードを聞いたときにどんな印象を持つでしょうか。
自分や家族に何かあったときの保障となるものと考える方が大半かもしれません。

実はこの保険商品には保障だけでなく投資性を兼ね備えたものも存在します。

前項で資産運用は20年以上の時間をかけることが成功のポイントだとお伝えしました。
自分や家族が20年先も健康でいられることが理想ですが、20年という長い年月の間には病気やケガになるリスクがあります。
運用を阻害する要因を回避しておくのも資産運用では大切なことですから、投資をする上で保障を持っておくことは欠かせないことなのです。

そこで保障と投資のバランスが取れているのが投資性のある保険商品です。
代表的なものは「変額保険」「外貨建て終身保険」という商品で、それぞれ特徴があります。

変額保険
保障と投資を兼ね備えた保険
外貨建て終身保険
外貨(米ドルなど)で保険料を払込み、外貨で保険金や解約返戻金などを受け取る保険

5-2-1-1 変額保険とは

まずは「変額保険」はどのような商品なのでしょうか。
簡単にいうと保険の保障性と株式や債券を中心に運用する投資性を兼ね備えた商品になります。

加入した時点で何かあったときの基本保険金額は運用実績にかかわらず保障があります。
運用成績によって上下する変動保険金や解約返戻金は最低保証などはなく、運用がうまくいけば最終的に受け取る金額は多くなりますが、運用成績が悪くなれば受け取る金額も少なくなります。

5-2-1-2 外貨建て終身保険とは

つぎに「外貨建て終身保険」とはどのような商品でしょうか。
外貨建てとなっているように米ドルや豪ドルなど外貨で保険料を払込み、外貨で保険金や解約返戻金などを受け取る仕組みになっています。

終身保険とはその名のとおり一生涯の保障があるということです。
外貨となっているのは日本の低金利により運用しても増えないため、金利水準の比較的高い外貨で運用することで、外貨ベースでみたときに貯蓄効果が日本円での預貯金と比べて高いです。

ただし為替リスクがありますので、タイミングによって元本割れの可能性もありますので、商品内容はよく確認しましょう。
保障がない保険以外の金融商品と違って万が一のことがあっても対応出来るのは保険商品の魅力といえますが、投資性という側面もありますので、リスクを許容できるかなど納得した上で加すると良いでしょう。

5-2-2 投資信託、イデコ、つみたてニーサを活用しよう

投資の初心者の方も、ある程度経験のある方にも人気な金融商品が「投資信託」です。
実は国が国民に投資を推奨するための制度であるイデコつみたてニーサも、投資信託で運用するものがほとんどです。

5-2-2-1 投資信託とは

では投資信託とはどのような金融商品なのでしょうか。
簡単にいうと、投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券、不動産などに投資・運用する商品のことです。そこで出た利益がみなさんのようなお金を預けた投資家に分配される仕組みになっています。

投資信託のメリットをあげると下記のようになります。

【投資信託の3つのメリット】
・少額からはじめられる
・分散投資でリスクを下げられる
・お金の専門家が運用してくれる

(その1)少額からはじめられること

通常自分で株式や債券、不動産に投資しようと思うと、かなりまとまった金額が必要です。しかし、いまでは100円から、もしくは貯まったポイントで購入できるようになっています。

(その2)分散投資でリスクの軽減が期待できる

投資を成功させるポイントは時間をかけることと、様々な資産に分散投資することです。

もし自分である株式を購入した場合、その会社が倒産してしまった場合、投資金額すべてを失う可能性があります。投資信託は小口のお金を集めて大きな資金にした上で様々な資産に分散投資するためリスクを軽減させることが期待できます。

(その3)お金の専門家が運用してくれる

投資に必要となる知識や手法をいちから勉強して身につけるのは難しいことです。ましてや興味がなかった場合は苦痛になってしまいます。

投資信託はお金の専門家が投資家に代わって運用してくれる上、個人では買えない海外の株式や債券などにアクセスすることも出来るため、より幅広い商品が選択肢にはいることは投資にとって有利となります。

では逆にデメリットは何かといえば、元本保証がないことです。
運用が上手く行けば利益になりますが、運用が上手く行かない場合は元本割れしてしまう可能性もあります。

投資信託のメリット・デメリットをご紹介しました。資産運用初心者の方が投資信託にチャレンジする場合は、国の制度である「イデコ」「つみたてニーサ」を活用することがおすすめです。
国の制度であるため、税制のメリットを享受でき、また、つみたてニーサでは国(金融庁)が厳選した投資信託の中から選ぶことができるからです。

それぞれどのような特徴があるのかみていきましょう。

5-2-2-2 イデコ(iDeCo)とは


「イデコ(個人型確定拠出年金)」は自分の年金を自分で準備するための制度です。
加入条件や毎月の拠出額が人によって異なりますが、iDeCoのメリットは3つの税制優遇が受けられることです。

1つ目は掛けたお金が全額所得控除の対象となることです。これにより所得税や住民税が軽減されます。
2つ目は運用益が非課税で再投資できることです。通常運用で出た利益には約20%が課税されますが、iDeCoで運用して出た利益は非課税で再投資され、より複利の効果が期待できます。
3つ目は受給年齢に到達した時に受け取る際にも所得控除が受けられることです。

iDeCoのデメリットは年金制度となっていることから、60歳までは原則としてお金を引き出せないことと、始める年齢が遅くなると思ったほど運用益が出ない可能性があることです。
iDeCoは早めに開始することをおすすめします。


5-2-2-3 つみたてニーサとは

「つみたてNISA」は長期の資産形成をするための制度です。
iDeCoと違って加入条件は日本在住の20歳以上の方となっており、誰でも始めやすいといえます。

メリットは一般的な証券口座やネット証券から投資信託を始めた場合に発生する分配金や運用益などに対する税金が非課税になるという点です。

注意が必要なのは、投資期間が最大20年であること、投資可能な金額毎年40万円(最大800万円)が上限と決まっている点です。
イデコやつみたてニーサはメリットがある反面デメリットもありますので、自分の目的と合致しているかよく確認してから始めること、運用する商品を自分で選ぶときは投資信託の中でも長期的にみたときに成長している可能性の高いものを選ぶことをおすすめします。

5-2-3 株式投資の前に、アクティブ投資信託にチャレンジしよう

さて投資信託についてここまでご紹介しましたが、ハイリスクハイリターンな株式投資が必要ではないかと考える方もいらっしゃるかもしれません。本当にリスクの高い株式投資は必要でしょうか。

結論から言うと、その前に検討していただきたいものがあるということです。

実はここまでご紹介してきた投資信託ですが、投資信託と一口に言っても購入出来る本数は約6000本もあり、どのようなスタイルで運用していくかで大きく2つに分けることが出来ます。
それがインデックス投信(インデックスファンドとも呼ばれます)とアクティブ投信(アクティブファンドとも呼ばれます)です。
その違いですが、ざっくり2つをご紹介します。

1つめは運用の目的が異なることです。
インデックス投信とはベンチマーク(基準)にする指数(たとえば日経平均株価やTOPIXなど)と同じ値動きを目指すことを目的としています。
これに対してアクティブ投信はベンチマーク(基準)にする指数を上回る成績になるよう銘柄を選別して投資することを目的としています。より大きな利益を出すことを目指しているということです。
※指数とは、株式市場や債券市場など特定の市場で取引されている商品全体の平均的な値動きのこと。たとえば日経平均株価の場合、日本を代表する企業225社をピックアップし、それぞれの株価を足して平均したものとなります。

2つめは上記のスタイルの違いにより、人件費のコストも変わるため手数料(信託報酬)が異なることです。
インデックス投信は手数料が低く、ノーロードといって販売手数料が0円の場合もあります。
対してアクティブ投信は運用のプロに対する手間賃としての手数料が発生するため比較的高くなっています。

このようにインデックス投信とアクティブ投信の違いが分かりました。

本題の「株式投資は必要か」ですが、株式投資をする前にアクティブ投信でリスクを取りながらも、積極的に運用し大きなリターンを目指すものからチャレンジすることをおすすめします。
何度もお伝えしたとおり、投資信託であれば幅広い銘柄に分散投資が出来るからです。

6 まとめ

愛は心の奥深くにある 感情、生命力の最も大切なものなのです

オードリー・ヘップバーンの言葉のひとつです。

人生で出会える人の数は限られていると言われ、愛し合う2人が結婚することはとても喜ばしく、奇跡のようだと感じます。
1人では感じることの出来ない感情や、経験出来ないことなど、2人揃うことで出来ることがたくさんあります。

結婚にまつわるお金はたくさんあり、出ていくお金も大きくなりますが、結婚を機に、お金について関心を持っていただければ幸いです。

保険の見直しや、資産運用についてはお金のプロに相談することが近道です。
金融機関から独立し、幅広い商品を提案してくれるIFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)はまだ日本ではメジャーではありませんが、中立の立場でアドバイスが出来ることが強みです。

無料のオンラインマネーセミナーやオンライン相談を行う企業も増えてきました。
ぜひご夫婦で参加し、お金のことを知る一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

参考文献リスト


監修
泉田 良輔
  • 泉田 良輔
  • 証券アナリスト/経営者/元機関投資家

2013年に 株式会社ナビゲータープラットフォーム (ナビプラ)をシティグループ証券出身の証券アナリストであった原田慎司らとともに創業。くらしとお金のメディア「 LIMO 」の運営等を行う。2018年に金融サービスを展開する 株式会社OneMile Partners を設立、CCO(チーフコンテンツオフィサー)に就任。大学卒業後、日本生命・国際投資部では外国株式ファンドマネジャー、その後フィデリティ投信・調査部や運用部にてテクノロジーセクター証券アナリストや小型株ファンドのアシスタント・ポートフォリオ・マネージャー。慶応義塾大学商学部及び同大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修了(研究科最優秀賞)。著書に 『銀行はこれからどうなるのか』『機関投資家だけが知っている「予想」のいらない株式投資法』 など。また「日経BizGate」での連載 「泉田良輔の新・産業鳥瞰図」「現代ビジネス」「東洋経済オンライン」「プレジデント」 などへの寄稿や対談 「米独に遅れる日本の自動運転、自動車も電機の二の舞に?(週刊ダイヤモンド)」 も多数。海外ジャーナリストからインタビューされることも多く、 Financial TimesThe EconomistBloomberg において自動車や金融業界についての国内外産業動向コメントも発信している。動画での情報発信も盛んに行っており、NewsPicksのTHE UPDATEに数多く出演。 東京工業大学大学院非常勤講師 としてエネルギー政策・経済特別講義を2016年度から行う。 日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA) Twitter: @IzumX

著者
三輪 文
  • 三輪 文
  • ファイナンシャルアドバイザー

二級ファイナンシャル・プラニング技能士(FP2級)。はたらく世代の資産運用サポート促進のためのマネーセミナーで登壇多数。二種外務員や保険募集人資格を短期間で取得。生命保険から投資信託までの幅広い金融商品を活用し、総合的な視点からライプラニングや資産運用アドバイスを行う。また、中学生から芸能活動をスタートし、役者やラジオパーソナリティ、モデルなどとして幅広く活動。フリーランスなどの経験と女性の視点も併せて資産運用の初心者にでも分かりやすくお金の話を伝えることに努力している。

一覧へもどる